大停電から逃れられない

台風発生の経緯

令和元年8月30日未明にマーシャル諸島近海で発生した90Wの熱帯低気圧が東経域に進入し、JTWCは9月1日18時(協定世界時1日9時)に熱帯低気圧形成警報(TCFA)を発し、2日6時に熱帯低気圧番号14Wが付番された。

熱帯低気圧は太平洋を西進した後、5日15時に南鳥島近海の北緯19度35分、東経155度25分で台風となり、アジア名ファクサイFaxai)と命名された。


出典: 国際気象海洋(株)

気象庁の予報では、台風は小笠原近海を北西に進みながら徐々に発達し、8日21時には神津島付近で中心気圧955hPa・最大風速45m/sの「非常に強い」勢力であると判定された。

この勢力を保ったまま台風は三浦半島に接近、9日3時前に三浦半島を通過した。台風の中心は東京湾に抜けて北東に進み、9日5時前には千葉県千葉市付近に上陸した。台風が「非常に強い」勢力(JTWCの1分間平均風速ではカテゴリー3相当)を保ったまま関東の至近距離まで接近するのは非常に珍しく、千葉市付近に上陸するときの勢力は中心気圧960hPa・最大風速40m/sの「強い」勢力であったが、関東上陸時の勢力では過去最強クラスとなった。

その後、茨城県水戸市付近で海上に出た台風は、福島県や宮城県を暴風・強風域に巻き込みながら東進した。

被害は予想をはるかに超えるもの

千葉県を中心にした大規模停電から9月12日で4日目。東京電力は当初9月11日までに全面復旧を目指すと説明していたが、千葉県では9月12日午後1時時点で約33万1500軒で停電が続いているという。


出典:auWebポータルサイト

報道機関による現地レポートや関係者の説明から、停電が続いている原因として送電線の鉄塔が倒壊したり、倒木が電線にかかったりするような現場が非常に多いことが挙げられ、現場にたどり着きにくい状況も生んでいるという。

倒れた鉄塔の基礎部分を調査する東電PG社員(10日、千葉県市原市)
出典:電気新聞

この状況が情報収集のスピードを奪うこととなって、損害状況が迅速に把握できない為に復旧の見通しが立てらない事態になったようである。

また、施設自体が大きな被害受けているため、改修には現場に大型車を搬入しなければならず、山間部への搬入は困難をきたすことと、まず伐採をしなくてはいけないエリアがかなり多く存在することから復旧に予想をはるかに超えた時間がかかっているのだ。

一番早く復旧するといわれていたもの

災害時、被害を受けたライフラインで一番早く復旧するといわれているのが電力の供給である。

それは本当ですか?
地震や津波ならともかく、台風の被害で大停電が発生し、それも長期間に渡ることなど誰が予想しただろうか?

それだけ事態は深刻なのである。日本人が持つ「台風被害」という概念は、地球温暖化に伴う日本列島の亜熱帯化の現実の前にはもはや通用しない。

その概念を物差しでメディアは、状況把握の悪さや関係機関の体制そのもの自体の批判を報道しているようだが、果たしてフォーカスするのはそこなのだろうか?

中々進まない災害復旧のスピードを上げるためにメディアの力を以って発破をかけ、それが大きな山を崩すのならドンドンやってくれ!

でも、現場で働く人々は、自分の生活をさておいて一生懸命に動いているのは間違いない。それも多分一杯一杯で働いているんだと思う。

誰に?何処に?バッファがあるのか

こんな非常事態なら、情報収集に力が足りないなら報道機関の機動力を以って空からでもネットワークを使ってでも現状把握のために力を貸すことはできないのか?
その仕事は自分らの領域でないからできないのか?

自分のバッファを使うのにボランティア活動という看板を上げなくても、思考や概念を変え、発想を変えることによってできる小さなことを合わせれば、岩は砕かれ流れると思う。

引き起こしている連鎖を断ち切る

大停電の長期化が及ぼす影響は、飲み水の不足というライフラインにも影響を及ぼし、物流システムや燃料供給にまで波紋を及ぼしている。

根本が何であるかわかっているのなら、そこがスムーズに流れるために周囲のバッファを使う。それは人であるかもしれないし、モノであるかもしれないし、金であるかもしれないし、知識・情報であるかもれない。

周囲のバッファを有効に使うことそれが共助の根本なのではないか。

 

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投稿者プロフィール

kano
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かのさんこと鹿子澤浩美(カノコザワヒロミ)です。
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