「僕は、これから社長業をしようと思う・・・」と社長が言い出した

TRUE☆HAIR TOC 〜Part3〜

思い+努力の量≠利益+満足の量

自分たちの想いや努力とは裏腹に仕掛り在庫はドンドン増え、お客様の需要に応えるための残業も増えているのに決算をしてみるとそんなに儲かってもいない現実にブチ当る。

材料を投入してから製品化され出荷されるまでの時間も結構かかってるのは皆が肌で感じ始めている。

「この状況をどうやって打破するのか、何でもいいから提案してください」との問いに最初に帰ってきたのは、
「投入を止めるとか、出荷と同じにするとか何かする・・・」との出荷担当のスタッフからの一言。

最高〜〜〜〜鋭い!
だてに投入担当の私をキリッとチラ見してたわけではなかった。

 

「社長にもっと頑張ってもらう」「もっと仕事をさせる」とかの意見もあったが(笑)
第3ゲームは、投入に勝手に仕事をさせないで、制約資源の仕事どおり(量を合わせる)の投入をするよう指示をして、9日目にはリードタイムを計るための青チップと投入を指示してスタート。

社長は社員の付託に応えようとスタート前何度もサイコロを振る練習。
「40歳になればイノベーションを起こせない」と言ったある社長の工場を思い出したが、五十路に成り立ての社長がイノベーションを起こさなくても、このお店には、20代がメインスタッフとして仕事をし、30代の看板スタイリストの奥さんが軍師としてあくせく働いている。

この連なりをどうするか仕事のバラツキを頭に入れながら考えることが大切。
それも『社長が』ではない。『皆が』だ。

社長のサイコロ振りの妙技からはイノベーションは起こらない。
科学が必要なのだ。

それって私?

社長(制約資源)の仕事量をサイコロを振らずに淡々とゲームを進めていくとスタッフのイラついた雰囲気が一変した。

スタッフそれぞれの目線も何となく全体に配られ、次の出荷をどうするのかというところまで段取りや配慮が及ぶようになって、残業のやり方(その場凌ぎではない将来を予想して決定するようなやり方)にまで変わってきた。

「それって私?」奥様が決算の前にふと呟いた。

奥様がゲームを通して、投入担当の私があくせくギンギンに働かなくても仕事がスムーズに流れ、スタッフの不平不満が減り、残業しても疲弊することすらなくなり、更には現金化されていない大量の仕掛り在庫までもが激減している状況を目の当たりにして、3工程にいながらも「投入の工程」を自分のリアルな仕事の状況に置き換えられたのだ。

違う立場になった時、周りはよくみえるものである。
そして自分の現状にも気づく。

もう大丈夫だなこのサロンは

社長が気づく前に奥様が気づいてしまった。

社長に気づきの大きな波が押し寄せてこないのは、上手くいってない現状が自分の指導不足にあると考えていることと制約資源である第4工程がズッポリとリンクしてしまっているからである。
社長にはちょっと悪いことをしたようで申し分けなく思うが、サロン全体が得たものは大きい。

大事な仕事の合間を縫って、大切な営業日を削って行った今回のTOC研修は、第3ゲームまでで終了。
しかしながら、決算も思いのほかスムーズで、業務フローの骨組みのところまで時間内に進めることができたのは、個々の考え方や思考のレベルが高い証拠である。

第4、第5ゲームと続く次回の研修開催を1ヶ月後に約束し、第1回目のTRUE☆HAIR TOCは終了となった。

社長がやって来た

数日後、社長が私の事務所を訪れた。何だかしょぼんとしている。

自分の考えや概念を相当えぐられたようで、不安な気持ちを隠せないようだ。

『あれから、スタッフとミーティングしたんだども・・・』と話が始まった。

スタッフは、新たなプロジェクトに着手したいと考えている。

今までなら「時期尚早」と一蹴したかもしれない。
「それで本当に儲けが出せるのか」と不確定な不安を経験則だけで却下していたかもしれない。

がしかし、プランを最後まで聞いてみたという。
自分の予想もしなかった才能、精神的の疲弊がだけ残り満足や幸せという儲けに繋がっていない忙しさの存在に気づいたからこそのSTAYである。

迷いが襲って来た

どうっやって進んでいくか?親方としてどう束ねていくか?
かなり迷ったのは痛いほどわかる。
委ねることによって、もしかしたら瀕死の重傷を負うかもしれないからだ。

イノベーションがやって来る

「僕は、これから社長業をしようと思う・・・」

おおおおおおおおおお〜〜〜〜〜ついに来たか!

制約資源のポストにいることによって、社長は会社全体が見えたに違いない。
「存分にやってみろ!先のことは俺に任せろ!」と自分の胸を叩く決心がついたのである。

社長のこの意思決定があるからこそ、サロンの中に若いスタッフのイノベーションが開花できるのだ。

離す時が来た

全体を見渡し、全体の最適を求めるために

社長という大地くんは、リュックの中に入れて背負っていた美味しい料理を作るに欠かせないフライパンを仲間に預け、背負っていた沢山の荷を預けたのである。

もしかしたら、このこと自体がイノベージョンと言って良いのかもしれない。

次回開催のレーポートを待て!!!

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投稿者プロフィール

kano
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かのさんこと鹿子澤浩美(カノコザワヒロミ)です。
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