結索体験に見た青天井の可能性

出店より出展

令和元年9月21日(土)・22日(日)の両日、日本赤十字秋田看護大学・日本赤十字秋田短期大学の敷地内を会場に「2019AKITA防災キャンプフェス」が 開催され、初出展しました。

このイベントは、秋田魁新報社と秋田県内赤十字施設で構成される実行委員会が主催となって、いつ起こるか分からない災害に備え、キャンプをはじめとするアウトドアの遊びを通じて、災害時の対応や快適に生活する方法などを学んでもらおうというイベントです。

会場には物販ブースを始め、ファーストフードや屋台のお店、研究発表のブース、子供たちのアウトドア体験エリアなど様々なイベントが集まり盛り上がりを見せました。
私が所属する秋田県防災士会でもブースを出していました。

当初、レンジャーロープの切り売りで発生した半端な長さのロープをお安く販売し、併せて消防隊や救助隊などが現場で使用している装備品の中から一般の方でも使っていただけそうな商品を展示して販売しようと思っていたのですが、ブースの一角に設定したロープの結び方体験(以降結索体験という)が好評で、展示した商品の説明に手が回らない程の状態となり気づいたのです。

モノを売ってる場合じゃない、コトを売らねば!

市民の皆さんの消防隊・救助隊が使うレンジャーロープへの興味の高さは予想以上のものがあり、また、私がマジックのようにスルスルと結んで実演するロープの結び方が更に興味を掻き立てて結索体験に引き込まれていく姿を目の当たりにすると、いざという時のロープの必要性を今まで以上に強く実感し、こりゃあモノを売ってる場合じゃね~なと思ったわけです。(モナコの貴公子にも確かそう言われたっけ!)
見てると簡単なのにできないもどかしさと、いざという時に絶対に役に立つからどうしても覚えたいという気持ちのギャップこそが自分の中の防災意識を目覚めさせていくのだと確信したのです。

私はこの出店の機会を出展の機会に変え、消防で使っているロープや保安用品はどんなものかを伝え、簡単なロープの使い方(結び方)を伝えることが将来のニーズに結びつくと感じ実行することにしました。

なしてって?それだば使いがだわがらねがらだべ!

(どうしてって?それは、使い方をわかってないからでしょ!)

結索体験は、結びの王道である「巻き結び」と「もやい結び」のみを心ゆくまでやってもらうことにしました。
簡単に結べて解き易いこの結び方は現場でも必ず使用しているものだから、日常生活にも活用できる場面は数多くあるのは間違いない。
日常生活に活用する場面があれば、いつも使うことで緊急時に何のためらいもなく使えるということになる。

結索体験の途中で、60代の女性に聞いてみました。
Q:「非常持ち出し袋に自分の安全を確保できるようなロープ入ってるの見たことないっすよね?なしてだべ?」

A:「なしてって?それだば使いがだわがらねがらだべ!んだども有った方いい!!便利だもの!細せぇ紐だば用足りねぇ」

結索体験が「行入」となって初めてわかる必要性。
更に消防の人が災害の現場で使うロープの結び方を2つだけ覚えたら色んな場面で役に立つことも実例を交えて伝えることによって、消防の結び方が自分たちでもできる!と言う自助の自信にもつながっていきます。

いざという時のロープの必要性を多くの方に理解して頂ければ、ロープが非常時に不可欠な備えのアイテムとしての位置を確立できます。

「教えられるように教える」を意識して、小学生にもわかる言語と例えを探しながら説明に心がけた結果か60代の女性もマスターできたようでした。

吸収力半端ねぇ~~~っ!

その結索体験を外から眺めていた3人親子のお母さんが体験したいと申し出てきました。
お母さんが是非「巻き結び」を覚え、私が実例で伝えた活用法である新聞紙をまとめるのに活用したいらしいのです。
是非覚えたいと名乗り出ただけあって、お母さんの覚えも早く、もやい結びまであっという間に進みます。
お母さんがほぼマスターできたその後すぐに2人兄弟のお兄ちゃんに結索の説明をはじめる。
お母さんへの説明を近くで聞いていた彼は、私の一度の説明で「僕わかった!」と一言。

エェ~ッできたの??? とお母さん。

んでもって、まだ直接説明していない弟くんもしっかりマスターしている。
子供たちの吸収力は半端ない!
小学校で防災に関してやっていることは、先生の言うことをよく聞いて合言葉の「おはしも」を守り避難訓練をすることが頭に浮かぶが、彼らの結索体験での姿を見て、もう一歩踏み込んだ防災教育を行っても十分吸収できる能力は備わっていると感じます。

子供たちは災害弱者であり、守ってやらなければならない存在だと大人が勝手に天井を作ってしまっているのではないでしょうか?彼らの柔軟な思考と吸収力は、災害時の大きな力になる可能性は十分にある。
そうなり得るためにも、私はこの結索体験を消防(助ける人)と市民(助けを求める人)をつなぐ立場の人間として続けていこうと思います。

できなかった体験を次回に取り入れよう

今回貴重な体験が出来たのは、ブースを半分お貸ししていただいた高進商事の鈴木さんと防災キャンプフェス実行委員長であるさきがけデジタルの高橋さんとMGで知り合いになったご縁のおかげです。本当にありがとうございました。

また、防災キャンプフェス参加に当たり、高進商事の鈴木さんと一緒に考えたビジネスパワー分析ならぬ防災パワー分析(プロトタイプ)やキャベツ半切りラッピング体験、避難訓練シミュレーションゲーム マルチか?シングルか?などを体験してもらえなかったので、次の機会にやってみようと思います。結索体験も含めTOC研修につなげて行けるような楽しい行入を考えていこうと思います。

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投稿者プロフィール

kano
kano
かのさんこと鹿子澤浩美(カノコザワヒロミ)です。
緊急時に活用できるTOC理論をご紹介しています。
MGも緊急時の考え方に応用できないか研究しています。

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